2019年はブタを観察してみませんか?

♪年の始めの ためしとて。。。新年に入ると必ず一度は耳にしますね。
みなさん明けましておめでとうございます。
2018年はどんな年でしたでしょうか。学芸員Kです。

さて、2019年はイノシシ年。せっかくなので、イノシシをじっくり観察しませんか?…
と言いたいところですが、イノシシは楽々と会えるところにいる生物ではない…。ということで、ブタを観察しませんか!?
「なんか無理やり話つなげようとしてない?」と思った方、ちがうんです。ブタはイノシシを祖先に持つ生物なのです。

ブタ画像
ブタさん。(学名:Sus scrofa domesticus)
イノシシ画像
イノシシさん。 (学名:Sus scrofa)

ブタはおよそ1万年前にイノシシを家畜化したことによって誕生したと言われていて、生物分類学上では同じ種に分類されています。
もちろん生物の情報であるDNAはまったく同じではないので、見た目だけでなく、胴体の長さなどの違いも見られます(ブタはイノシシより首から腰までの骨の数が多い)。

ブタの観察でおすすめなのは何といっても「豚足」
豚足はスーパーなどで手に入りますし、骨だけでなく筋肉や皮も残ったままになっていることが多いので、ブタの足がどのような構造になっているのか観察できる、非常に良い素材です。

ちなみに昨年の夏、当館では豚足の骨格標本をつくる教室を開催しました(参加してくださった方、ありがとうございました☆彡)。
あの時は50本以上の豚足を煮込みました…。
私たちは忘れない、真夏の科学室に充満した、あのとんこつの香りを…(笑)。

豚足を鍋で煮込んでる様子
良いエキス出ます。せっかくなので肉とかはおいしくいただきましょう!
豚骨の骨を組み合わせる
連なる骨と骨はぴったり合うので、見つかると気持ち良いです(笑)
骨ひとつひとつのかたち、大きさの違いにおどろきます。小さな種子骨はなくしやすい…。

簡易ですが骨格標本の作り方を紹介します。
家にあるもので作れますので、興味を持った方、ぜひ挑戦してみてください!

 

学芸員 K


≪参考≫
「骨の学校 ぼくらの骨格標本のつくり方」
著者) 盛口満+安田守
発行) 木魂社