突然ですが、カメトリビアです。
メスのカメは、オスの精子を生きたまま体の中にため込むことができるのです!それも数年間も!
この特殊な能力を「遅延受精(ちえんじゅせい)」と呼びます。
カメは、この能力を持っているため、数年間交尾をしなくても有精卵を産むことがあります。
この夏、ミニ企画展でカメを展示しましたが(参照:2017年7月21日『科学館日記』新潟かめプロジェクト2017 「鳥屋野潟にすむカメ類」開催中!)
この時展示していたクサガメが産んだ卵が有精卵でした。
その卵から孵化した3匹のクサガメを、現在展示しています(参照:2017年10月29日『科学館日記』赤ちゃんガメが誕生しました!!)
この子ガメたち、生まれた時はなんと約5グラム。軽い。
10月中旬に産まれたこの子たちはまだ、オスかメスかわかりません。
カメは、お尻の穴の位置で雌雄の判別をしますが、この子たちはまだ小さく、雌雄の特徴が出ていないからです。
しかし、この子ガメたちはほとんどメスなのではないかと予想しています。
それはなぜかといいますと、
ほとんどのカメの性別は、卵の中で過ごした時の周りの温度によって決まるからです。
カメの種類によって温度の差はありますが、ウミガメの場合は29℃くらいを境に、低温だとオス、高温だとメスが多く産まれます。
クサガメの場合も、低温でオス、高温でメスが多く産まれることが多いようです。
そのため、まだ雌雄の判別がつかない子ガメたちですが、かなり温かくなる部屋に卵を置いていたため、おそらくメスが多く産まれたのではと考えています。
この不思議な仕組みのことを、温度依存性決定(おんどいぞんせいけってい)といいます。
カメって不思議な能力を持っているんですね。
3匹の子ガメたちは来週19日(日)まで展示予定ですが、
子ガメの健康を考え、外の気温によって展示終了を早める可能性もあります。
観たい方はぜひお早めに!(*´∇`)ノ
普及 マル