↑さて、上の写真は何でしょうか?
そう、鳥の骨です。
ではこの長いくちばしの持ち主は誰でしょう?
これは「トキ」の全身骨格標本です。
11月23日から始まったミニ企画展「トキってどんな鳥?」での展示の一部です。
このような「骨」だけの状態のトキを見たことはありますか?
科学館にトキの剥製はありますが、骨にすることでわかることもたくさんあります。
企画展では「くちばし」と「頸椎」について触れていますが、ここでは「胸骨」についてお話ししたいと思います。
帰属:I, Toony
水色の部分が鳥の「胸骨」です。
この部分に翼を打ち下ろすための「大胸筋」(ニワトリでいう「胸肉」)と翼を引き上げるための「小胸筋」(ニワトリでいう「ササミ」)が付きます。つまりこの胸骨が大きければその分たくさんの筋肉を付けられるため、飛ぶ能力も高くなるというわけです。
残念ながら剥製では胸骨の大きさはわかりません。骨になったからこそ確かめることができるものです。
では、トキは飛ぶ能力の高い鳥なのでしょうか?
実は佐渡で放鳥されたトキの中には佐渡と本土を4回も往復した個体もいるそうです。
そして、飛ぶ速さは40〜45㎞/時だそうです。ヒトには真似できない能力です!
上の写真では胸骨があまりよく見えませんので、ぜひ実物を確かめに来てください。
「全身骨格標本」と「アカ」「フク」の剥製との比較もおもしろいですよ!
企画展は来年の1月14日(月・祝)まで開催していますので、この機会に「県の鳥」でもあるトキについて楽しみながら学んでみてはいかがでしょうか。
(普及 J2)