なんだか疲れやすい、だるいと体調不良を感じていた昨年の秋。ふと鏡を見ると、目の下に青いクマが…。前日しっかり寝たのにおかしいなと思いながら、蘇る健康診断の結果。今回、貧血で引っかかっていたのでした。
病院に行き、検査をした結果はやはり貧血、鉄欠乏性貧血でした。今まで一時的になったことはあっても、今回のように慢性的な貧血になったのは初めて。一刻も早くこの不調を克服したいと思い、貧血について調べてみました。すると、驚く事実があったので、ちょっとご紹介します。
その前に貧血の基本ですが、どうして鉄が不足すると体調が悪くなるのか。ヒトの体内には約3~5gの鉄が存在し、その60~70%は血液の中の赤血球に「ヘモグロビン」という形で存在します。ヘモグロビンの主な仕事は全身に酸素を運ぶこと。よって、ヘモグロビンが足りなくなると、血液の酸素運搬がうまくいかなくなり、体が酸欠状態になって、体のだるさや疲労といったさまざま症状が現れるというわけです。
実は世界では1.62億人が貧血に冒されていて、これは全人口の24.8%に当たるという世界的な問題です。そこで、諸外国では積極的に鉄不足を予防する対策が講じられているそうです。例えばアメリカやイギリス、スウェーデンでは国策によって小麦粉など主食の食材に鉄が添加されていたり、中国、ベトナム、フィリピンでも、鉄強化米や鉄が添加された醤油が出回っていたり。さらにカンボジアでは、国民の貧血ケアのために鉄玉子を普及させ、一定の効果が上がっているとか。一方、日本ではほぼ無策…。私たち個人で気を付けなければなりません。
貧血になった、というと食べるように勧められるのはレバーやヒジキ。人間も肝臓に鉄を貯蔵していますから、レバーは鉄分たっぷりなわけですが、私はどうしても苦手。ではヒジキ…となりますが、実はヒジキが鉄の王さまだったのは、もう過去の話なのだそうです。以前は鉄釜でヒジキをゆでたり蒸したりした工程で、ヒジキと鉄が結びついたのですが、今はステンレス製の釜にとって代わり、その量は激減。ヒジキ100gの鉄含有量は58.2mgから6.2mgと1/9になったそうです。では何を食べればいいのか…と困ってしまいますが、鉄の真の王さまは“青のり”だそうです。青のり100gあたりの鉄分は77mg!といっても、軽い青のり。なかなか一度に大量に食べるのは難しそうですが、鉄分を売りにしている青のりのふりかけを見つけました。地道に摂取していこうと思います。
病院から処方された鉄剤を飲み始めて1ヶ月半。やっと少し回復してきたように思います。損なわないとなかなか分からない健康のありがたみですが、今まで以上に健康第一でいきたいです。皆さんも貧血にご注意くださいね。
普及 ナターシャ
参照先:
・ WHO HP
・「ドラキュラ女子のための貧血ケア手帖」 濱木 珠恵 著
・「よくわかる最新医学 冷え性・貧血・低血圧」 南雲 久美子 監修