暑中お見舞い申し上げます。
毎日暑い日が続いておりますが
皆さんお変わりなくお過ごしでしょうか。
こんな暑い日は、ひえひえのドライアイス実験で、涼んでみてはいかがでしょうか。
器にドライアイスを入れて水を注げば、白いもくもくがあふれ出し
皆さんを束の間の涼しく幻想的な世界へいざなえること請け合いです。
ところで、ドライアイスから出てくる
白いもくもくって一体何なのでしょうか。
ドライアイスは気体の二酸化炭素を冷やして固めたものなので
「二酸化炭素!」と言われることがありますが、残念ながら気体の二酸化炭素は目でみることができません。
実は、あの正体は“水”です。
といっても、水も固体・液体・気体と変化しますが、その中でも
固体と液体 ― つまり、氷の粒や水の粒でできています。
ところが、氷(個体)だけなのか、水(液体)だけなのか、もしくは両方が混ざったものなのかははっきりと分かっていないそうです。
でました、“分かっていない”! 個人的に大好きです、こういうの。
「科学が好き」と言っていると
「科学で何でも解決できると思っているんでしょ?」
なんて言われることもありすが、そんなことはありません。
こんな風に分かっていないことがいくつもあって、そんなところも含めて好きなんです。
ドライアイスからもくもくを出すなんて難しいことではないし、“水”もとても身近なものなのに、分かっていないなんて面白いと思いませんか?
と、ヒートアップしてしまったので、私もドライアイス実験で頭を冷やしたいと思います。皆さんも、安全には十分に配慮して実験をお楽しみください。
普及 ナターシャ
参考
・「水に投じたドライアイスで生じる白煙の正体について―氷微粉末(個体)である証明」
東大寺学園中・高等学校 松川利行
・学研キッズネット“ドライアイスを水に入れるとどうしてけむりがでるの”