ボールを転がして実験!

展示場でお客様からよくこんなお問い合わせがあります。
「子供が大好きで…小さいボールを高いところから転がす…アレ、どこですか?」
人気はあるけどあまりその名前が知られていない展示物、それは、
『ループ&ウェーブ』です!

ループ&ウェーブ
自然の科学3階 楽しい実験室「ループ&ウェーブ」

体験したことのある皆さんは、写真をご覧になると、「あーコレね!」となるのではないでしょうか。
ループ&ウェーブは自然の科学3階、楽しい実験室というコーナーにあります。
このコーナーには、遊びながらいつの間にか実験!という展示物が多くあります。

さて、ループ&ウェーブ、名前を覚えることよりも一体何を実験できるかを知ることが大事ですね。
ループ&ウェーブでは「力学的エネルギー保存の法則」を実験することができます。
え??もう一回言ってもらえますか?となるような、あまり馴染みのない言葉ですね。
この法則を簡単に説明すると、「同じ高さから転がしたボールは、どのようなコースでもゴール地点の速さは同じになる」ということなのです。

では実験してみましょう!

まず、スタート地点の穴にボールを入れます。
ボールはコースを転がり落ちていきます。そして、低い位置にあるゴール地点でボールの速さ(メートル/秒)を測ることができます。
このコース、4カ所の可動部を組み合わせて作り、16通りのコースを作ることができます。

可動部
銀色のレバーを持ち、押したり引いたりして可動部を組み合わせてコースを作る
スタート地点
3段階の高さのスタート地点

ボールの速さを測定するときは、この3段階になっているスタート地点の高さを同じにしましょう。

ということで、今回は1番高いスタート地点からボールを転がし、コースだけ変えて測定してみました!

すると・・・

1回目:1.36メートル/秒
2回目:1.41メートル/秒
3回目:1.37メートル/秒

速さはだいたい同じになりましたね!でも少し誤差がありますね。

これは、コースとボールの間に摩擦や空気抵抗がないという前提で成り立つ法則だからなのです。自然の法則の実証は難しいですね。

ちなみに、この法則は中学生の理科で学習します。今ボールを転がして夢中で楽しんでいる子供たちが中学生になった時に、「あ!ループ&ウェーブだ!」と、思い出してくれて・・・なんてことが起きたらいいですね!

ループ&ウェーブでどんな実験ができるのか、お分かりいただけたでしょうか。

ぜひ皆さん、ループ&ウェーブをお楽しみください!

インタープリター 鷲尾