星はすばる

星は、すばる。彦星。夕づつ。よばひ星、すこしをかし。…

これは、清少納言が書いた枕草子の一節です。

星といえば、すばる。そして、彦星(アルタイル)。宵の明星(金星)。流れ星もいい。…

と美しい星々が並べられています。その一番はじめにあるのが【すばる】。

歌のタイトルや自動車のメーカー名で聞き覚えのある言葉ですが、冬の星座のひとつおうし座にある星の集まり【プレアデス星団】の呼び名でもあります。

プレアデス星団は100個ほどの星の集まりで、日本では“集まってひとつになること”などを表す、統(す)まるという言葉から【すばる】と呼ばれるようになりました。

【すばる】は、砂時計のような並びが目印のオリオン座の西側に見つかります。その間には、赤っぽい輝きのおうし座の目印の星アルデバランがあります。

2021年2月18日20:00の空 StellaNavigatorで作成

一見何かがごちゃっと集まっているかな?という印象で、知らずに見ると見逃してしまいそうなのですが、目の良い方なら道具を使わなくても6~7個ほどの星を数え分けることができます。

月明かりの影響がある時には見えにくいかもしれませんが、晴れている時にいくつの星が見えるかぜひ眺めてみて下さい。

StellaNavigatorで作成

青白く見える星々の近くに赤っぽい輝きの火星が加わる様子…実際にはどんな風に見えるのか今から楽しみです。

皆さんも晴れている時には空を見上げて、【すばる】を探してみませんか。

 

プラネタリウム T