皆さんは、好きな恐竜がいますか?
名前の付いている恐竜はおよそ1000種類。興味がない人でも好みの恐竜が見つかるもしれません。その中から私の息子の目に留まった恐竜はパキケファロサウルス!
パキケファロサウルス
名前の意味:厚い頭のトカゲ
頭部の骨の厚さ:25cm
全長:約4.5m
生息時期:白亜紀後期
食性:植物食または雑食
息子に「パキケファロサウルスのどこが好きなの?」と聞いたら、『かわいいところ♡』と答えました。え?と耳を疑いました。決してかわいいタイプの恐竜ではないと思います…。
「どこがかわいいの?」
『頭に飾りがあるところ♡』
と即答。息子はあの頭をかわいいと思っていたのか、と思わず笑ってしまいました。
パキケファロサウルスが頭突きし合っている姿が頭に浮かぶ人もいると思います。私もその内の1人でした。あの特徴的な頭を見れば、そう考えても不思議ではありません。
しかし、首の化石が発見されてからは、この首のつくりでは頭突き合いの衝撃には耐えられなかったと考えられるようになりました。また、頭の形や大きさ、飾りは異性へアピールするためのものだという説もあります。いろいろな説がありますが、パキケファロサウルスの全身化石が見つかっていないため、まだ仮説の域を越えません。
パキケファロサウルスだけでなく、解析技術の発展や研究が進むとともに明らかになることがたくさんあり、数十年前と今では情報も変わっていることが多いです。
それは、科学館の展示でも見ることが出来ます。
例えば、ティラノサウルスです。開館当初からある自然の科学2Fのガイドウォールのティラノサウルスの姿は、いわゆるゴジラ型で直立しています。しかし、平成10年度から展示開始したマイアサウラ劇場内のティラノサウルスは、前傾姿勢になっているのが分かります。この他にも哺乳類や鳥類でも、分類が変わっているものもあります。展示物の表示などにも注目してみて下さいね。
話を息子に戻します…
大好きなパキケファロサウルスを『頭に飾りがあってかわいい』と言う息子。あの頭に魅了された息子の様子から、いろいろ考えられている説の内の1つ「頭の形や大きさ、飾りで異性にアピールしていた可能性がある」は、有力な説であると考えてしまいます。
ぜひ、皆さんも好きなものは深く調べてみて下さい!
驚くような事実が分かるかもしれませんよ。
インタープリター 長谷川