おすすめ天文現象

みなさん。こんにちは!(夜に見てくださった方は、こんばんは!)
プラネタリウム解説員のWです。
今回のコラムでは、2021年11月・12月のおススメ天文現象を紹介します。

まず、11月19日に『部分月食』が起こります!!
ちなみに今年の5月26日には、『皆既月食』もありました。

【月食とは??】
月が地球の影に入ることで、月が欠けて見えたり、色が変わってみえたりする現象です。
月食は≪太陽-地球-月≫が一直線に並んでいるときに起こります。
この時は、必ず満月です。しかし「満月の時に必ず月食が起こる」という訳ではありません。
なぜなら、地球の通り道に対して月の通り道が少し傾いているからです。
この傾きがあるので、ほとんどの場合、満月の時の月は地球の影とはズレたところを通ります。
部分月食…月の一部分だけが地球の濃い影に入る。
皆既月食…月全体が地球の濃い影に入る。

今回起こる部分月食は、一部分と言いつつも、食の最大の時には月の直径の97%が隠れるため、「皆既月食に近い部分月食」となります。

ちなみに、皆既月食中の月は、完全に見えなくなるわけではありません。これは、地球の周りにある空気の層「大気」の中を通った太陽の光が、折れ曲がって少しだけ月に届くためです。大気を通過する太陽の光は、空気の粒にぶつかって青い光がほとんど散乱してしまいますが、赤い光は散乱されにくいので、少しだけ大気を通過することができます。皆既月食の時、私たちは、その赤い光を浴びた赤黒い色(赤銅色)の月を見ることになるのです。

※本影…太陽の光がほとんどさえぎられた濃い影
※半影…本影を取り囲む薄い影

今回の「皆既月食に近い部分月食」でも、皆既月食と同じように赤銅色の月が見えるのではないかと、予想されています。
また、今回は新潟では、月が欠けた状態で空に昇ってくる月出帯食(げつしゅつたいしょく)となります。

どんな月が見えるのかを楽しみに、当日晴れることを祈りましょう!!

次は、12月のおすすめ天文現象を紹介します。
それは・・・『ふたご座流星群』です。
ふたご座流星群は、毎年ほぼ安定して多くの星が流れることで知られているんですよ。

活動時期は、12月4日~17日頃となっており、この期間は普段よりも多めに星が流れます。
今年のふたご座流星群で、特に多くの流れ星が流れる極大(ピーク)は、12月14日16時頃だと予想されています。
この時間帯、日本は昼にあたるので観察できませんが、その前後にもたくさんの流れ星が流れると予想されています。

観察するなら・・・
≪12月13日の夜~14日の明け方≫ もしくは
≪12月14日の夜~15日の明け方≫ がおすすめです!!
この2日間ともお天気が悪かったとしても、お天気の良い近い日を選んで観察してみてくださいね。

ちなみに、流星群の流れ星は、名前になっている星座(今回はふたご座ですね)を中心にして、放射状に空全体に流れますので、観察するときには、広く空を見渡せる場所を選ぶと良いですよ。
そして、流れ星は空が暗いほうが見つけやすいです!!
月明かりも、流れ星を見えにくくしてしまいます(12月13日と14日は明るい月があります…。)ので月を背にして辺りが暗いところで観察しましょう。
さらにさらに、人の目が暗さに慣れるまで時間がかかりますので、15分以上観察してみてください!!

最後に・・・くれぐれも風邪をひかないよう、あったかくして観察してくださいね。

プラネタリウム解説員・W