みなさん、こんにちは。
新年度を迎え、気が付けば4月も下旬。
ようやく寒さも落ち着いて、過ごしやすくなってきましたね。
暖かくなってきたところで、こんな話はいかがでしょうか。
みなさんは、不思議な広場にあるこの“顔”の前を通ったことはありますか?
2階 不思議な広場
その名も、“ついてくる顔”。
名前の通り、あなたが右に動くと…左に動くと…
目が合ったら最後。あなたにずーーーーっとついてきます。
これは、科学館にまつわるこわーい話…。
…ではなく、目の錯覚を利用したものです。安心してください。
これは『ホロウマスク錯視』と呼ばれるものです。
この顔の部分は出っ張っているように見えますが、実は凹んでいます。
3つの方向から見たものを並べてみましょう。
私たちは、「人の顔は出っ張っているもの」ということを知っているため、思い込みで凹凸を逆に捉えてしまうのです。そうすると、自分が動いた時にこの“顔”もその動きと同じ方向へ向きを変え、こちらについてくるように感じます。
この性質は、お化け屋敷などでも利用されているようです。
千葉県にある有名なテーマパークでも、この錯覚を利用したものがアトラクションの一部として登場しています。
頭ではわかっていても、視覚はその通りに捉えてくれない。それが錯覚の面白いところです。不思議な広場には、この他にも錯覚を利用した展示がたくさんあります。
また、不思議な広場で行っている実演『錯視図』でも、面白い錯覚や、なぜそう見えるのかをご紹介しております。ご来館の際にはぜひお立ち寄りください!
※不思議な広場の実演は日替わりです。ご来館の際は実演カレンダーをご確認ください。
コミュニケーター S
参考文献
『新 錯視図鑑 脳がだまされる奇妙な世界を楽しむ・解き明かす・つくりだす』(2018)著者/杉原厚吉 出版/誠文堂新光社