磁石にくっつくのは、なぜ??

みなさんこんにちは。にこやかです。
今回のコラムでは、ある展示をご紹介します。

それがこちら!

自然の科学 3階

自然の科学 3階「楽しい実験室」にある「大型永久磁石」という展示です。大きな磁石があり、手前にあるスプーンやカップを近づけて「どれが磁石にくっつくか」を実験することができます。 実際にやってみると…

このカップだけがくっつき、他の物はくっつきません。カップには、「鉄をフッ素でコーティングしたもの」と書いてあります。

「鉄」という金属が使われていて、鉄は磁石にくっつくのでカップは磁石にくっつきます。

では、なぜ鉄は磁石にくっつくのでしょうか?

鉄の中には、目に見えない小さい磁石のようなものがバラバラの向きで、たくさん入っています。

ここに、磁石を近づけると、バラバラの向きだった小さい磁石がみんな同じ向きに整列して、その向きに磁気を帯びます。 そのため、磁石にくっつくことができるのです!

鉄のように、磁石を近づけたときに磁気を帯びるものを「磁性体」といいます。

アルミホイルに使われている「アルミニウム」や10円玉に使われている「銅」など、身近にはたくさんの種類の金属が使われていますが、磁石にくっつく「磁性体」の金属は主に3つ。「鉄」、「ニッケル」や「コバルト」という金属です。ニッケルとコバルトは、主に合金やメッキに使われています。

磁石にくっつく金属って、実は少ないんです。ちょっと意外ですね。

ちなみに、アルミニウムや銅にも、鉄と同じように目に見えない小さい磁石が入っていますが、磁石を近づけても小さい磁石が同じ向きに整列しないため、磁石にはくっつきません。

ぜひ、身近な金属を使って、どんなものが磁石にくっつくのか実験してみてはいかがでしょうか。

ただし!クレジットカードや時計など磁石に近づけると壊れてしまうものもありますので、よーく確認してから、実験してくださいね!

それでは!

コミュニケーター・にこやか

≪参考≫
『今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしい磁力の本』 著/山崎 耕造 出版/日刊工業新聞社 2019年