新潟県に落ちた隕石~米納津隕石~

こんにちは! コミュニケーターのごまです!

突然ですが、新潟県にも隕石が落ちたことがあるのを知っていますか?実は新潟県には2つの隕石が落ちています。

1つ目は、燕市吉田地区に落下した「米納津(よのうづ)隕石」。
2つ目は、上越市清里区に落下した「櫛池(くしいけ)隕石」です。

当館では、自然の科学2階・宇宙からのメッセージ内にこの2つの隕石のレプリカを展示しています。

自然の科学2階 櫛池隕石(左)・米納津隕石(右)レプリカ展示

今回は、燕市に落ちた「米納津隕石」についてご紹介します☆彡

米納津隕石は、1837年(天保8年)7月13日に現在の燕市吉田地区の水田に落下した隕石です。重量は31.53kgあり、実物は国立科学博物館に展示されています。

自然の科学2階 米納津隕石レプリカ展示

そして米納津隕石は、落下した場所に記念碑が建てられています。そこで!今回、燕市吉田地区にある「米納津隕石落下地記念碑」へ実際に行ってきました!!燕市内の国道289号線から吉田ふれあい広場へ向かう途中、右手側に見えてきます。

米納津隕石落下記念碑(2024年4月16日撮影)

記録では水田に落下したとありますが、現在も周りは田んぼでした。本当に「田んぼの中にポツンと記念碑」という感じです。

米納津隕石は、異音と黒雲をもたらしながら落下し、激しい水柱をあげ、地中深くに入ったと伝えられています。落下地点が集落だったら、大変なことになっていたかもしれませんね…。この記念碑の上にある隕石もレプリカですが、触ることができて不思議と特別感がありましたよ!

この米納津隕石は、石質隕石という種類の隕石です。隕石には種類があり、ケイ酸塩鉱物と鉄ニッケル合金の占める割合によって大きく3つに分けることができます。

①石質隕石:ケイ酸塩鉱物がほとんど
②石鉄隕石:ケイ酸塩鉱物と鉄ニッケル合金が同じ程度
③鉄隕石:鉄ニッケル合金がほとんど

ケイ酸塩鉱物とはケイ酸塩(SiO₄)を主体とする鉱物で、地球上にある岩石の大半はケイ酸塩鉱物からできています。逆に鉄(Fe)とニッケル(Ni)の合金は、地球上の自然界では見つかりません。鉄ニッケル合金は製鉄所などで人工的にしか作れない金属なのです。

新潟県に落ちた隕石は2つとも石質隕石です。

地球に落ちてくる隕石の中で最も多いのが石質隕石で、鉄隕石、石鉄隕石の順に少なくなります。特に石鉄隕石はとっても少ないです。当館では米納津隕石に触ることはできませんが、触れる本物の隕石を展示しています。

それは!自然の科学2階・宇宙からのメッセージ内にある、石鉄隕石のイミラック隕石と鉄隕石のオデッサ隕石です。石鉄隕石のイミラック隕石は展示してあるものでは日本最大級になります。ぜひ触りにきてくださいね!

イミラック隕石
オデッサ隕石

次は、本物の米納津隕石を見に国立科学博物館に行きたいな~☆彡

コミュニケーター:ごま


参考資料

・藤井旭. 教えて!21世紀 星空探検7 流星・隕石. 偕成社, 2002.
・国立科学博物館. “常設展示データベース: 米納津隕石”. 国立科学博物館.https://db.kahaku.go.jp/exh/detail?cls=col_z1_01&pkey=1761021, (参照 2024-06-02).
・東北大学総合学術博物館. “常設展示案内: 地球を構成する岩石鉱物・隕石”. 東北大学総合学術博物館. http://www.museum.tohoku.ac.jp/exhibit/gallery/met.html, (参照 2024-06-03).