みなさんこんにちは!
気が付けばもう6月。ジメジメした梅雨の季節がやってきますね。
明日の空模様が気になる今日この頃ですが、誰かがこんなことを言っているのを聞いたことはありませんか?
「飛行機雲がすぐに消えないから、雨が降るね」
「きれいな夕焼けが見えるから、きっと明日は晴れる」
「ツバメが低く飛んでいるから、雨が近いよ」
「遠くの電車の音が聞こえるから、天気が悪くなりそう」
今のように気象観測技術が発達していなかった頃、昔の人も空を眺めたり、吹く風や生き物の動きを参考にしたりして天気を予想していました。これらは「観天望気(かんてんぼうき)」と呼ばれ、天気に関することわざとして昔から言い伝えられているものです。
科学的に根拠のないものもありますが、今の生活に使えるものも多くあります。例えば、先程の4つの観天望気には根拠があるのをご存知でしたか?
「飛行機雲が残ると雨」
飛行機から噴き出す空気(排気ガス)は暖かいので、上空の高い所で急に冷やされると、雲ができることがあります。上空の空気が乾いていれば、すぐに雲は消えてしまいますが、湿っていればいつまでも残っています。つまり、飛行機雲が長く残るときは、天気が下り坂になる前ぶれと考えられるのです。
「夕焼けの翌日は晴れ」
夕焼けは、日が沈む西の空が晴れていないと見ることができないので、夕方の西の空に雲がなく、綺麗な夕焼けが見られたら翌日は晴れる可能性が高いです。特に天気が西から変わることが多い春や秋に比較的よく当たります。
「ツバメが低く飛べば雨が近い」
ツバメは春に南方からやってくる渡り鳥で、飛ぶのが速く、エサの昆虫を捕まえるのが得意です。雨が近くなって湿度が高くなると、空中を飛び回っている小さな昆虫の羽が重くなって、地上近くを飛ぶようになります。すると、それを追ってツバメも地上近くに降りてきます。
「遠くの音が聞こえると、天気が悪くなる」
遠くの電車の音などが、とてもよく聞こえる事があります。これは音の屈折によるものです。音は、気温の高い方から低い方へと屈折して伝わる性質を持っています。晴れの日は地表に近いほど気温が高く、上空ほど気温は低くなっていくため、地表付近の音は上空に向かって曲げられ、遠くまで伝わりにくいのです。
一方、低気圧が近づいて雲の上の方に暖かい空気がやってくると、上空に向かった音が地表に戻ってくることがあり、普段は聞こえない遠くの音が聞こえるというわけです。
この他に、皆さんが知っている観天望気にはどんなものがありますか?もしその現象が現れたら、その後の天気に注目してみてください。それが本当かどうか、なぜそうなるのか、調べてみるのも面白いかもしれませんね。
さて、明日はどんな天気でしょうか?
インタープリターS
参考
『天気の不思議がわかる!』 監修:一般財団法人日本気象協会
『雲と天気 大事典』 著者:武田康男 菊池真以
『アマタツさん、ネコが顔を洗うと雨が降るって本当ですか?知ってとくする天気のことわざ』 著者:天達武史+ハレックス制作チーム