早起きして太陽系惑星を見よう!

みなさんこんにちは!(こんばんは!)
プラネタリウム解説員のIです。

突然ですが、みなさんは最近星を見ましたか?
私はプラネタリウムの星はほぼ毎日見ているのですが、この一か月間に本物の星が見られた日は数えられる程しかありませんでした。毎年この時期の新潟市は天気が悪い日が多く、なかなか星を見ることができないんです…。
でも!だからこそ、貴重な晴れ間に星が見えた時にはとっても嬉しくなります☆彡

★今、朝の空で太陽系惑星が見られる!
皆さんに見て頂きたい星は色々あるのですが、私の今のオススメは明け方の空に見られる太陽系惑星です。
まだ多くの人が眠っている静かな早朝。冷たい空気を感じながら見る星は夜とは違った良さがありますし、日の出が迫るにつれ、空に溶けるように星々が見えなくなっていく光景はとても美しいです。

<↓3月4日の午前5時25分 新潟市の空>
日の出の約45分前。南東の方角には、金色っぽく輝く金星と、赤っぽく控えめに光る火星が見つかります。
白み始めた空に、色も明るさも違う2つの星が並ぶ様子はとっても素敵なんですよ。
特に、金星はとても明るい星で、太陽が昇る直前の空が完全に明るくなるギリギリの時間まで見つけることができます。
(私が先日見た時には、日の出の10分前まで見ることが出来ました!)

そして、今(3月4日時点)なら東南東の低い所に土星と水星も輝いていますが、2つが昇るのは日の出間近で、まだ星が見えるくらい空が暗い時には位置が低いため、見つける難易度は高めです。
でも地平線スレスレまで見渡せるような良い場所がお家の近くにあれば、この2つも探してみて下さいね。

さて、太陽系惑星は太陽の周りを回る星です。
3月4日、宇宙では↓の画像のように惑星たちが並んでいます。
金星と火星、水星と土星の辺りを拡大してみると…。

明け方の空に並んで見えた金星と火星は地球から見て同じ方向にあり、日の出直前に昇る水星と土星は太陽とほぼ同じ方向に見えています。こんな風に、宇宙での太陽と惑星たちの位置関係も知った上で空を見ると、水星と土星が昇ってすぐに太陽の光にかき消されてしまうことも「今は地球から見て太陽とほぼ同じ方向にある」ということを実感できる「面白さ」に変わるんじゃないかなと思います。

星はただ眺めるだけでもいいですが、その星について調べたり、想像力を膨らませたりすることでさらに楽しめます。
惑星を見つけた時、地平線の下にある太陽の存在にも意識を向けて、「この惑星と太陽と地球が今どんな風に並んでいるのかな?」と考えてみるのも面白いですよ!

★今後の見え方
水星はこれから日が経つにつれ、地球から見て太陽と同じ方向に動いていきますので、太陽の光でやがて見えなくなってしまいます。反対に、土星の見える位置は日々少しずつ金星と火星に近づいていくので、3月下旬には3つの惑星が近くに並んでいる様子を楽しむことができます。
さらに、3月28日には近くに月が輝く素敵な光景も見られますよ。

明け方の空に見える細く鋭い月はただでさえ美しいのに、近くに惑星が3つも見えるなんて…これは楽しみです!!

まだまだ寒くて、朝布団から出るのは大変かもしれませんが、窓の外には素敵な星空が広がっています。
ぜひ早起きして、太陽系惑星を探してみて下さいね。

プラネタリウム解説員I