プラネタリウム100周年

みなさんこんにちは。プラネタリウム解説員のWです。
ずいぶん暖かくなってきましたが、みなさんはどのようにお過ごしでしょうか。

今年も早いもので、もう4分の1が過ぎてしまいました。私は、「残り4分の3!充実した年になるよう頑張りたい!」そんな風に決意を新たにしているところです。

さて、タイトルにもしているのですが、2023年はプラネタリウム100周年とされている年です。ご存じでしたか?

世界初の近代的な光学式プラネタリウムは、1923年にドイツのイエナという町で生まれました。10月21日に初めてドイツの博物館の屋上に仮設された10mドームで関係者向けに試験公開され、当時の人々に大絶賛されたのだそうです。

私も、人生で初めてプラネタリウムを見たときは、それはもう、大興奮だったので(その時のことが忘れられず仕事にしてしまうくらい)当時の人々の感動は、かなりのものだったのではないかなと思います。

まだまだ宇宙や星に関する知識が広まっていなかった100年前、楽しみながら学ぶことができる光学式プラネタリウムはとても画期的で、当時多くの人々が足を運んだそうです。

日本に初めてプラネタリウムが設置されたのは、1937年のことです。設置されたのは大阪で、ドイツで公開されたものから発展した9,000個の恒星を映し出すことができる機械でした。(※今は、引退しています)

その後、1950年代には国産の機械も誕生し、日本各地にプラネタリウム施設が次々とできていきました。今では、国内に300以上ものプラネタリウムがあり、保有数はアメリカに次いで、なんと世界第2位!!

すごいですよね^^

ここ、新潟県立自然科学館にも開館時の1981年からプラネタリウムがあり、前投映機は29年間活躍し続けてくれました。

現在では、エントランスで科学館に来たみなさんをお出迎えしてくれています。一部、ダイヤルで動かすこともできるんですよ!!

今、科学館の18mドームの中で活躍してくれているのは、「クロノスⅡ EX」という機械で愛称は「ほしひかり」です。映し出せる恒星の数は9,500個、天の川を1千万個の光の点で表現することができます。「ほしひかり」が見せてくれる星空は、息をのむほど美しいんですよ。

100年前に光学式プラネタリウムが誕生してから今日に至るまで、プラネタリウムは様々な進化を遂げています。1990年代には、3次元の星のデータが含まれる映像システムが誕生し、宇宙空間を旅するような映像を見られるようになりました。全国の多くの館で採用されていて、当館でもデジタル映像システムを導入しているので、地上からみた星空と迫力ある宇宙の映像、両方を楽しむことができます。

科学館に来た時には、ぜひ歴史ある技術と最新の技術が融合したプラネタリウムを楽しんでみてくださいね。

プラネタリウム解説員W