大量のホシフグ

先月、新潟県や山形県の海岸などに大量のホシフグが漂着しました。
全国ニュースでも取り上げられ、たいへん話題となりましたね。

名前の由来になっている、まるで星が散りばめられたように広がる白い斑点は、死骸でもはっきりと見て取れました。

漂着物は海からの贈り物…といつもは考えていましたが、さすがに大量漂着の光景を目の当たりにすると複雑な気持ちでした。

さてこのホシフグ、新潟市沿岸ではあまりお目にかかれません。地元民が釣りや海水浴などで見かけるフグは沿岸域や汽水域に生息する種類です。一方、ホシフグは水深約100~400mに生息する、フグ科の中でも最も深い水域にくらす魚として知られています。海の表層に上がってきて産卵することは分かっていますが、詳しい生態はあまり分かっていないようです。

このホシフグは外洋性の魚ではありますが、昨年12月には佐渡沿岸の定置網の中に大量に入り込んでいました。

そしてこの1月の大量漂着。

記録を見ると、新潟県では2013年12月~2014年1月にも今回と似た、沿岸域での大量入網→大量漂着が起こっていました。有毒なので食用として市場に流通することもなく、展示している施設も多くないので、なかなかレアな魚といった印象です。残念ながら死骸でしたが、見ることができてよかったです。

そして、海の豊かな生態系に触れるよい機会でした。当たり前ですが、こんなたくさんの魚が海にはいるのね!

(企画 w)