先日、鳥屋野中学校2年生の4名の生徒さんが、職場体験に来てくれました。
プラネタリウムを観覧するお客様のお出迎えなど、人前に出る仕事は緊張していたようですが、開館準備のため館内を点検して回ったり掃除をしたり、暑い中皆さんとても頑張ってくれました。
今回も職場体験の一環として、4人それぞれに自分が気に入った展示を皆さんに伝える展示紹介を考えていただきましたので、ここでご紹介します。
(以下、原文ママ 写真は生徒撮影によるもの)
「恐竜の卵の化石!?」
これを聞いてみなさんはどんな化石を想像しますか?みなさんは食べれる卵の形を想像すると思います。僕もその一人でした。
でも、見たり、さわったりすると普通の卵とはぜんぜんちがいました。まず、形が、まん丸でした。どのくらいまん丸かというと、たとえるとバスケットボールみたいな感じです。さわりごこちは、化石なのでざらざらしていました。でもすこしつるつるしているところもありました。あとすこしだけ、ヒビがあってびっくりしました。
気になっている、この卵は何の恐竜の卵かというと、サルタサウルスのものです。普通の人がサルタサウルスと聞いてわかる人はいないと思うので紹介します。全長は約12メートルで長い首と尾を持っていたそうです。背中には硬いうろこのようなものがついていて、それで身を守っていたそうです。サルタサウルスは何類に入るかというと、竜脚類に入るそうです。暮らしていたのは白亜紀後期のアルゼンチンだと言われているそうです。
ぼくが思ったことは、この卵の化石が無事に産まれていたら、どんな恐竜の赤ちゃんが産まれていたのかなと思います。気になる人は見に行ってみてください。
「まるで本物の森林!!」
2階に広がるブナ林のコーナー。まるで本物のような空間が広がっています。ここではブナ林の紹介がされており、ブナ林の昆虫、野鳥、植物、動物、ブナ清水などの様々な情報を見ることができます。野鳥が見れるコーナーでは、その野鳥のエサのとり方や、何種類もの野鳥の鳴き声を聞くことができます。なので、鳴き声聞き比べをしてみたり、自然にとけこむような感覚を味わうことができます。
他には本物の動物のはくせいも展示されていて、これには実際に動物に触れることができます。はくせいですが、本物の動物が使われているので、そっと触ってみて下さい。トウホクノウサギや、テンなどのイタチ科、ツキノワグマやニホンリスなど、めったに触ることができない動物なのでぜひおこしください!
まだまだブナ林の紹介は続きます。ブナ林の植物では、チゴユリやヤブコウジ、エゾユズリハ、ヒメアオキなど他にも様々な植物を見ることができます!!初めて見るようなものや、見覚えのある植物まで、今まで知らなかった知識も得ることができます。
ブナ林で囲まれたこのコーナーでは、本当にその場にいるような感覚になれて気持ちもおだやかになることができます。なかなか本当の森林に踏み出すことが難しい方も、ふとした時におもい出してみて、この空間を味わいに来てみてはいかがでしょうか。
「プラネタリウム初代投映機」
入口から入ってすぐのところにあるのはプラネタリウムの初代投映機です。実は、今使われている投映機は2代目で、初代投映機は自然科学館の開館(1981年11月)から29年間、星空を投映していました。
投映機は大きく3つに分けることができ、1つ目は、上下二つの半球で北半球と南半球の星空をそれぞれ映す恒星投映機、2つ目は、歯車を使い月・太陽・惑星の複雑な動きを精密に再現する惑星投映機、3つ目は、星座の絵や天の川などを映すその他の投映機があり、星空を投映しています。
投映機の動きにも日周運動、年周運動、緯度変化と三つの動きがあります。日周運動では星空の1日の動き、年周運動では惑星の投映機を動かし1年の動き、緯度変化では地域による星空の違いを表現することができます。この3つの動きによっていろんな時間・地域の星空が投映できています。
この初代投映機は自分で実際にボタンを押して動かすことができるので、ぜひやりにきてみてください。
「古代から現代へ」
珪化木とは、火山灰や湿地・河川の土などの中にある二酸化珪素(シリカ)が地下水に溶け込み、その水が埋没した木の内側にしみ込んで木の組織が蛋白石化、あるいは瑪瑙(めのう)化したものです。
この説明だと少し難しいですよね。簡単に言うと、大昔の木が長い年月をかけて石(オパールなど)化したものです。そんな珪化木の特徴としては、硬く重く、材の組織がつぶれていない物が多い。そして、断片として産することが多く、現地性か異地性かわからない場合が多いそう。珪化木にはこのような特徴があります。
日本で発見された中で、最も大きいサイズは直径2メートル、高さ6.4メートルもあるそうです。この珪化木は「根反の大珪化木」と呼ばれ、昭和27年に特別天然記念物に指定されています。
当館では、これより小さいサイズですが、触れることが出来ます。この他にも触れられる化石は、沢山あるので興味がある方はぜひお越しください。
12メートルにもなる恐竜のまん丸な卵はどれくらいの大きさ?
ウサギやクマの剥製はどんな触り心地?
プラネタリウムの投映機ってどんなふうに動くの?
触れる珪化木は何年前の木が石化したもの?
紹介文を読むと実際に見て、触って、調べてみたくなりますね。
ミュージアムショップでは現在、工作キットを多数取り扱っておりますが、その工作キットの見本を生徒さんたちが作ってくれました。
今後ミュージアムショップにて商品と一緒に展示する予定なので、ご来館の際はぜひこちらもチェックしてみてください。
(事務局スタッフ)