星座早見盤を使ってみよう

皆さんこんにちは!
プラネタリウム解説員チームです。いかがお過ごしですか?

今は大変な時期で、お家で過ごすことが多いかと思いますが、天気のいい夜には換気のついでにでも窓の外に目を向けてみて下さい。
この時期ならではの穏やかな印象の星空が広がっていますよ。

星空はただ眺めるだけでも綺麗ですが、星や星座がひとつでも見つけられると、夜空を見上げるのがもっと楽しくなると思います。

…というわけで、今回は星座探しに便利な道具をひとつご紹介します。

それは「星座早見盤」です!

当館で昔から使用している星座早見盤

星座早見盤とは、いつ、どの方角に何の星座の星が見えているのかを知ることができる道具です。

では、使い方を簡単にご紹介しましょう!

<観察をする日時が決まっている場合>

1.日付と時刻を合わせる

早見盤の目盛りをお目当ての日時に設定します。
例えば、4月20日の20時に星を見るとするのなら…

このように、20時の矢印と4月20日の目盛りを合わせます。
※日本から見える星はほとんど同じですが、空を見上げる地域によって多少の違いがあります。星座早見盤によって基準にしている地域が違いますので、より正確な星図に近づけるためには、実際に星を見る地域に合わせて日付を前後させる必要がある場合があります。

すると、4月20日の20時頃の星図が表示されます。

星図を囲っている枠は地平線を表し、中心の「天頂」は頭の真上を表しています。つまり、枠の近くにある星ほど空の低い位置に見え、天頂に近い星ほど空の高い位置に見えるのです。

星図の準備ができたら…いざ、星空の下へ!(プラネタリウムですが)

2.方角を合わせる

見たい方角に合わせて、早見盤の向きを変えて持ちます。

南の空を見る時には星図の「南」の文字が下に、北の空を見るときには星図の「北」の文字が下に…というように、見たい方角の文字が下向きになるように早見盤を持ち、星図と星空を見比べてお目当ての星や星座を探してください。

ちなみに、暗闇で星図を見る時には、赤いフィルムを貼った懐中電灯が眩しくなくてオススメです!

「う~ん…星図の通りなら南の空に、しし座が見つかるはず…」

「あ!あった~!嬉しい♪」

<その他の使い方>

早見盤を使って、見たい星座がいつ見つかるのかを調べることもできます。

例えば…さそり座が20時に南の空で見つけやすい時期を調べたいときには、さそり座が南の空に見えるまで円盤を回します。

さそり座が南の空にでてきました。
目盛りを見てみると…

20時と重なっているのは8月2日頃…!
さそり座は8月上旬に見つけられるということがわかります。

 

星座早見盤は毎年使うことができるのでひとつあると便利です。もしかしたら、星を見る時の生涯のパートナーになるかも…!?

ただ、星座早見盤には惑星や月の位置は書かれていません。星座を作る星は、毎年同じ時期にほぼ同じ位置に見つけることができますが、月や惑星の位置は変わってしまうためです。

惑星や月がいつどこに見えるかを調べたいときには、国立天文台のサイト「今日のほしぞら」(外部ページ)や、一年の天文に関する情報が載っている「天文年鑑」(成文堂新光社)などを参考にするといいですよ。

星座早見盤は書店や天体望遠鏡を扱っているお店、科学館の売店などで売られていることが多いのですが、きっと今はお出かけすること自体が難しいですよね。

今の時期の星空を見るのなら、先日公開した「春の星空ガイド」の星図を印刷して使ってみてください♪

星空は毎日少しずつ変化していますし、同じ日に見たとしても時間によって見える星は違います。

今しか見られない星空をぜひ楽しんでくださいね。

 

天文チームより